教育

管理会計論(学部)

管理会計の標準的なテーマを取り上げて講義する。具体的には、管理会計の意義などの基礎知識を踏まえた上で、戦略遂行のための管理会計であるバランスト・スコアーカード、短期利益計画のための管理会計としてのCVP分析、責任センター概念と関連する予算管理、事業部業績測定、製品・サービスの開発・提供プロセスでのコストマネジメントである原価企画、活動基準管理、品質コスト管理、さらには差額原価収益分析や設備投資の経済性分析について理解し、応用できる能力を養う。また伝統的な製造業を主対象とした管理会計の議論だけでなく、現在の主たる産業であるサービス業を意識して講義する。さらに管理会計は営利企業においてのみ必要な手法・活動ではなく、医療機関を始めとした非営利・公共組織においても活用可能であり、実際に実践が見られることも明らかにする。管理会計の幅広い産業・領域における活用可能性に関する理解も深めてもらいたい。

ゼミナール(学部)

従来、管理会計領域では、製造業を対象とした研究及びそれに基づく教育が中心を占めてきた。しかし今や、金額ベースでも従業者ベースでも、サービス産業(非製造業)の産業全体に占める割合は、製造業よりもはるかに大きい。しかも製造業においては長年の生産性向上活動により効率性がすでにかなり高まっているのに対して、サービス業は国際的水準と比較して生産性が著しく低く、その向上が国家レベルでも大きな課題となっている。また従来の管理会計研究・教育は、基本的に企業(民間営利組織)を対象としてきた。しかし社会における公的組織や民間非営利組織の相対的重要性(社会的関心・国民経済に占める規模)の高まりとともに、こうした公共・非営利セクター(その大部分はサービス提供組織)の管理会計の必要性も高まっている。そこで荒井ゼミでは、医療・介護・福祉などの公共系サービスを中心としたサービス提供組織の管理会計について研究する。

まず公共系サービス提供組織の一つの代表といえる医療機関における管理会計に関係する諸文献を読み、この領域における諸課題を把握する。また夏休みの課題としては、各学生の出身県の諸病院(民間医療法人や公営病院)の財務・経営状況の調査・分析に取り組んでもらい、ゼミ合宿か冬学期に発表してもらうことを考えている。さらに冬休みの課題として、各自関心のある業種を一つ選択してその業種の財務・経営分析をしてもらい医療業と対比分析してもらうことにより、他の産業と比較した医療業の特徴を理解してもらう。加えて、医療機関への見学と経営管理者層とのディスカッションも行う。

いままでに、病院見学やディスカッションにご協力頂いた病院は以下の通りです。心より感謝申し上げます。今後も、ご協力頂ける病院がございましたら、宜しくお願い致します。

病院名
2008年慶應義塾大学附属病院
2009年聖路加国際病院
2010年恩賜財団 済生会横浜市東部病院
2011年鉄蕉会 亀田総合病院
2012年東京都立多摩総合医療センター
2013年社会福祉法人 三井記念病院
2014年公益財団法人がん研究会 有明病院
2015年日本赤十字社 武蔵野赤十字病院
2016年社会医療法人 河北医療財団 河北総合病院
2017年学校法人 慈恵大学 東京慈恵会医科大学附属病院(本院)
2018年恩賜財団 済生会 川口総合病院
2019年医療法人社団 青泉会 下北沢病院
2020年新型コロナ感染症流行のため非実施
2021年新型コロナ感染症流行のため非実施

その上で4年次には、医療・介護・福祉などの公共系サービス提供組織における管理会計の領域において、各自が選択したテーマに関して、文献調査やインタビュー調査、アンケート調査、財務・統計データ分析などに基づき研究してもらい、その報告と検討を繰り返す形で個別的に指導を行い、最終的に論文の完成を目指す

管理会計特論(院)

従来、管理会計領域では、製造業を対象とした研究及びそれに基づく教育が中心を占めてきた。しかし今や、金額ベースでも従業者ベースでも、サービス産業(非製造業)の産業全体に占める割合は、製造業よりもはるかに大きい。また従来の管理会計研究・教育は、基本的に企業(民間営利組織)を対象としてきた。しかし社会における公的組織や民間非営利組織の相対的重要性(社会的関心・国民経済に占める規模)の高まりとともに、こうした公共・非営利セクター(その大部分はサービス提供組織)の管理会計の必要性も高まっている。そこで本年度の管理会計特論では、公共系サービスの中核の一つである医療分野に焦点を当てて、その管理会計について研究する。医療分野の管理会計に関わる文献の精読を通じて、サービス領域・公共非営利領域における管理会計の可能性を考察することを目的とする。報告者を決めて、その報告に基づいて参加者全員で議論しながら進める。全員、毎週の予習が必要である。