著書紹介

最近刊

価格:¥ 6,600
出版社: 中央経済社
発売日: 2024/10

病院経営医療法人は, かつて病院事業のみを運営することが多かったが, 事業多角化が進展し, 今日では多角経営しているのが一般的である。多角化の進展を背景とした現場管理者への権限移譲に伴い, トップは各現場の業績を把握し, またトップが目指す方向に沿って各現場が自律的に行動するように働きかける必要性が増している。そのため, 現在, 病院経営医療法人にとって管理会計を適切に利用することが大きな課題となっている。本書は, 多角経営時代の病院経営医療法人における管理会計の実践状況(実施状況・特徴・課題・有効化方法など)を, アンケート調査データの分析を通じて明らかにしている。本書を通じて, 病院経営医療法人において管理会計が積極的かつ有効に活用され, その経営的持続性が高まることを期待したい。

その他の書籍

価格:¥ 7,700
出版社: 中央経済社
発売日: 2023/10

新型コロナ流行による財務的影響を踏まえた政府補助金や診療報酬特例などは, 医療機関・政府・保険者など関係各方面の利害に直結する事項である。そのため, 将来の新たな感染症流行時の参考となるように, 医療機関の財務的影響と補助金の効果について客観的に整理して, 歴史的教訓を得るための資料として遺しておく価値がある。本書では,大きな財務的影響が集中した流行初期である流行発生から令和2年度末までに焦点を当てて, 『医療経済実態調査』などが抱える問題・限界を克服しつつ, 病院および診療所等への多様な財務側面における影響を, 多様な観点から分析する。
価格:¥ 5,940
出版社: 中央経済社
発売日: 2020/12

地域医療の主たる担い手である医療法人病院に焦点を当てて, 本来業務多角化類型や拠点展開類型, 地域対応類型, 附帯業務多角化類型, 病院診療領域類型などの病院経営医療法人の経営類型に着目しつつ, その財務実態を明らかとしている。 このことを通じて, 医療法人の経営多角化が進展する中で, 多角化等の経営方針がどのような財務的影響をもたらしているのかの把握を試みている。 また同時に, 診療報酬政策などにより医療提供体制を経営する厚生労働省にとっての財務情報基盤を充実させる方法を具体的に提示している。 既存の財務報告制度を活用した本書の分析を通じて, 質が高く効率的な地域医療を実現しその持続性を確保する上で重要な, いわば政府のための管理会計制度を提唱している。
価格:¥ 4,730
出版社: 中央経済社
発売日: 2020/1

地域医療の主たる担い手である診療所の財務実態を把握することは、財政制約のある中、効率的で質の高い地域医療を実現し、地域医療の持続可能性を確保していく上で重要であるが、従来その実態は十分に明らかとされていない。本書では、診療所の経営類型に着目して、その財務実態を明らかにしている。 また経営類型間の実態の比較を通じて、診療所の本来業務や附帯業務による多角化や診療所の多拠点化という事業拡大策の財務的影響を推察している。その結果、本来業務多角化の影響は、医科有床診療所が老健併営多角化する場合が一番良く、附帯業務多角化の影響は、老健併営医科診療所や医科有床診療所療養病床あり型での多角化が一番良いことなどが明らかとなった。また多拠点化の影響は、老健併営医科無床診療所の多拠点化が一番良いことなどが判明した。
価格:¥ 3,888
出版社: 中央経済社
発売日: 2019/9

超高齢社会の到来と高度高額な医療技術の登場を背景に医療財政は悪化している一方で、医療の質や安全性に対する国民の関心が高まっているため、質が高く効率的な医療の提供が求められている。そのため、病院では各種の管理会計手法を適切に活用することが課題となっている。しかし一般産業界中心に発展してきた管理会計が、非営利セクターである病院界でも有効なのか、またより有効にする実践はあるのか、従来十分に明らかにされていない。そこで本書では、病院における管理会計の有効性を検証した。その際、採算改善という財務的効果だけではなく, 医療の結果(質)やその実現に至るプロセスに関わる効果についても検証を試みた。その結果、病院でも管理会計は効果を有しており、管理会計は、経営環境変化に伴う時代の要請に病院が対応していくための有効な手段であることが明らかとなった。 管理会計と組織業績との関係性に関する従来の研究は、営利企業を対象とし、財務業績との関係性に限定されてきた。本書は、非営利セクターである病院を対象に、財務業績だけでなく非財務業績も含めて、初めて本格的・総合的に、管理会計と組織業績との関係性の解明に取り組んでいる。
価格:¥ 4,968
出版社: 中央経済社
発売日: 2013/10

医療の質と採算性を両立するには、管理会計の活用が有効である。責任センター別のマネジメント手法が可能にする病院の持続的経営、それによる地域医療への貢献を示唆する。(書評はこちら)
価格:¥ 3,990
出版社: 中央経済社
発売日: 2011/07

患者への一連のサービスの質・安全性・収支(採算)・在院日数等を同時考慮して費用対成果としての価値を作り込んでいく活動、原価企画が医療サービスを変える。患者にとって最大限の価値を生み出す医療経営のあり方。
価格:¥ 3,780
出版社: 中央経済社
発売日: 2009/01

各病院レベルでの個別的な「病院原価計算」に焦点を当てて研究。日本病院界における実態を実証的に明らかにし、日本病院界における今後の原価計算洗練化の方向を明確にすることを目指している。文献に基づく歴史研究、アンケート調査データによる実態把握と統計的分析、インタビュー調査に基づく要因分析、インタビューに基づく事例研究、内部業務データ等に基づく定量的な妥当性検証研究と、多様な研究手法が活用されている。本書が対象とする病院業は定型化困難度が高いとされる高度専門的な人的サービスであり、そのアウトプットとしての各種サービスの同質性の検証も行っている。
価格:¥ 3,465
出版社: 中央経済社
発売日: 2007/02

病院原価計算の教科書的説明を目指したものではなく、英米医療界における実態を明らかにし、そこから日本医療界への示唆や医療原価計算論の構築を目指している。英米医療界の現状を明らかにするだけでなく、その歴史的展開を明らかにしている。市場競争を基本としたアメリカ医療界における展開と、政府の主導性が強いイギリス医療界における展開の両者を明らかにし、両国の原価計算普及のアプローチの違いを対比するとともに、アメリカと日本、イギリスと日本の状況の比較を試みている。個別的な病院での事例を一部取り上げつつも、個別事例の詳細な明確化ではなく、医療界全体としての展開から医療原価計算の本質を把握しようとしている。
価格:¥ 3,360
出版社: 中央経済社
発売日: 2005/04

市場競争をベースとした経営が極めて重要な意味を持つ北米医療界、政府による計画と誘導を通じた経営という性格の強いイギリス医療界、両者の医療BSCの展開を明らかにし、日本との比較研究を行っている。北米、イギリス、日本における医療界全体としての状況から医療BSCを捉える。実務家の観点からではなく、管理会計学者の観点から整理し、個別事例の導入プロセスを客観的立場で詳細に分析・評価している。病院におけるBSCだけを切り取って考えるのではなく、病院管理会計システム全体、さらには病院/診療圏/一国医療提供システム管理会計を包含する医療管理会計システム全体の中に医療BSCを位置付けることを試みている。